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杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説

空からの贈り物・浮遊感
空からの贈り物・33
「月曜日だから、しっかり仕事ができるぞ。」と思っていたら
早朝に営業日の問い合わせがあり、今日が祭日であることを知り
気分を切り替えるために、蝉しぐれの中を散策する。
彼岸峠を登りきって真新しく夏草を刈ったばかりのところで
ふわりと、ひとひらの烏の羽を見つけた。
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嘴太烏右翼次列風切羽
【はしぶとがらすうよくじれつかざきりばね】

全長233㎜ 幅55㎜
初列内側から2~3枚目の羽根かとも推測してみたが
長さから考えれば次列風切羽とする方が正しいだろう。

羽の数え方は面白い。初列風切は内側を起点に
枚数を数え、次列風切は外側から順に数えるようだ。
この辺りは嘴太烏のテリトリー争いが激しいらしく
何度も羽を見つけているが、なかなか写真うつりの良い
羽が無いので、そのままお蔵入りになっている。
これは見事に奇麗だったので羽軸を左手で軽く持って
羽ばたくように風を切ってみたが、くるくると回るだけで
指先に風を感じられないから、羽根の位置と同じに
右に持ち替え、目をつぶって羽ばたいてみたら
風を切る様が五感に伝わり、軽い浮遊感さえかんじる。

人眼の気にならぬ人は、お試しあれ。
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空からの贈り物・Ⅰ空からの贈り物空からの贈り物・34

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川辺にて
所用の序でにヒヨドリの渡りを見ようと
赤池町の彦山川に行ったけれど
河川工事の騒音を警戒して姿を出さないので
下流の遠賀川まで足を延ばし
直方の河原に降りて中州を狙うことにした。
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ここなら確実に水鳥を望める
カルガモの群に足指の黄色い小鷺と川鵜が見えた。
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鳶が飛来して周りが、ちょっとざわつくが

間合いを持って、お互いに刺激しないようにしている。003_2015102119434827d.jpg
トンビの主翼風切り羽が折れているようだが
烏と一戦交合わせたらしい。
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羽を乾かしている川鵜の群の傍に
カモメが一羽飛んできた。
海からだと車で40分ばかり掛かるのだけれど
カモメなら直線で来るから多分10分か15分程度で
辿り着くのだろうと思う。
この川鵜たちでさえ海岸沿いの塒から
毎朝この川の浅瀬まで出勤してくるのだから
鳥たちにとっては、たいした労ではないのだろう。

ああ、暢気に野鳥など見ている訳にもいかない
仕事しごと・・・。

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渡りの季節に
冬鳥たちの渡り来る季節
風の丘も賑やかになってきた
小鳥たちの囀りが椿の杜にこだまして
昨夜は梟の鳴き交わす声も聞こえた。
008_2015101315410993b.jpg
北からの季節風に煽られた胡桃の葉が
ツグミのような成りをして水辺に渡って来た。
:::
そんな日にHさんから
無粋な催促のメールと電話
東北の人なのにセッカチなんだから・・・

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空からの贈り物・烏と秋の空
空からの贈り物・32
カアカアと濁りのない声で嘴太烏が飛んでゆく。
烏には秋の夕暮れの方が似合うと思うのは
何故だろうと考えながら
、早朝の散策中
彼岸峠の近くで烏の羽を見つけた。
ゴミ収集所の近くに落ちているなら大抵は嘴太烏の羽であろう
嘴細烏は少し人との距離を置いて生活しているらしく
ゴミ箱をあさる姿は見かけない。
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嘴太烏左翼次列風切羽
【はしぶとがらすさよくじれつかざきりばね】

全長205㎜ 幅60㎜
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よくも、こんなもので空を飛べるものだと感心しながら
烏の体重が気になって来たから調べてみた。
嘴細烏は体長45㎝~55㎝で体重400g~700g
嘴太烏は一回り大きく体長53㎝~60㎝で
体重は520g~1100gとあった。
1kgの砂糖袋に羽根をつけて飛ばすようなものだと
比較にならないことを真剣に考えてみる。
010_201509280913597cb.jpg
透かして見ると軽量化のために羽軸は
中空になっているのが解る。
008_20150928085833af5.jpg
これは裏側からの写真であるが
011_20150928091351f1f.jpg
その裏側の羽軸を見てみると
羽ばたきに方向に合わせて窪みがあるのが見えるが
これは補強のためのリブ構造になっているらしい。

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空からの贈り物・Ⅰ空からの贈り物空からの贈り物・33

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籠脱け
まだ薄暗いのに工房の窓の外が騒がしい
数羽の野鳥が裏手の土手の朽ち葉を
ひっくり返して虫を漁っているようである。

もともと中国南部からインドシナ半島などの東南アジアに
広く棲息し飼い鳥として輸入されたものが逃げ出して
繁殖したもので、これらは「籠脱け鳥」と呼ばれる。
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相思鳥【そうしちょう】
1980年代初頭からこの界隈でも見られるようになり
四十雀や雀と同じくらいの大きさで雑食性だから
繁殖も旺盛で全国に生息域を広げている。
羽色も美しく鳴き声も奇麗なことから、外来種としての
影響については研究が進んでいないようだが
鶯の生息域と重なることから今後の影響も考えられる。

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