杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説

屋船久久能智縁木
昨年、某写真家から笏を頼まれていて
多分半年ばかり寝かせていただろう
粗加工をしていた材から抜粋して
先日から製作に掛かっていた。
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カーリーメープル材に惚れこまれての
御注文であったけれど
屋船久久能智神の御利益を賜るべく
御神木蘊蓄縁起の材を選んで見た。
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京築桧【けいちくひのき】
京築は福岡県の行橋市、豊前市、京都郡、築上郡の
2市5町からなる地域を指しその地域の桧材を
京築桧としてブランド化に力を入れているが
この地域の桧を「蘊蓄縁木」に選んだのには訳がある。
京都(みやこ)郡みやこ町国作字惣社地区には
福岡県内では
知る限り、ただ一ヵ所
木の神様である「屋船久久能智神」を祀る

惣社八幡神社がある

奇樹【くすしき】
樟の木は古くから神社境内に植えられ
各地域の神社で
も御神木とされる巨木を見受ける。
あえて樟に充てた「奇しき」とは
人知では計り知れない不可思議なことがらを表す。
神宿椨【かみやどるたぶ】
椨の木は神の宿る木と伝えられこの漢字を形作る
木偏に府は大宰府など府と同じくして
人や物、また神の集まり宿る処との意である。
屋久杉【やくすぎ】
鹿児島県大隅諸島に属する屋久島には
樹齢千年以上の杉の自然林があり
世界自然遺産にも指定されている。
この屋久島の名の由来が気になるところで
木の神「屋船久久能智神」の「屋と久」が
ぴたりと符合するから面白い。
楓洸樹【かえでこうじゅ】
これのみ北米産のメープル
材であるが
メープルシロップを採る
カエデ科の木である。
そんな中でも希少なカーリーメープルと呼ばれる
独特の虎斑縮杢の部分を使用している。
この縮杢理との兼ね合いで本来の年輪木目も
褶曲されて光沢があることから「洸」の字を充て

水湧き立ち光る姿を豊穣に結び付け、また留まることなく
知恵の湧き出でる様に見立てたものである。
また、楓の木と風、洸の水と光は四大要素を
表しているようで、これまた面白い。

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0000morinof00000000000 福岡県筑豊の小高い丘の上に棲息工房「杜の舟」を生業としながら小説・児童文学などを執筆

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