杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説

出土研智物語6・かまいたち
杜の舟の工房が建つ小高い丘は
通称では風の丘と呼ばれてはいるけれど
ここに棲む八百万の神々からは「ニーダモーイ」と呼ばれ
多次現空間の生き物たち総べてを甘受する結界の地でもあります。
そんな中の一角に、ちょうど分校の運動場くらいの広さで
草つきの広場がちんまりと広がり、朝な夕なの光たちは
一等最初に、この月の広場に降り注ぎ、裏山の鞍部を超えて
風の通り抜ける道にもなっているのです。
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そんな月の広場の真ん中になぜか
刈り取られた萱草と赤い柄の鎌が、本当にぽつんと
誰かが、やり掛けたままという按配で置かれているのです。
『ほほう、これはカマイタチですなあ。』
先ほどドリーネに落っこちて、ようよう這い上がってきた
見知った人は「きっとカマイタチが巣作りのために萱草を刈り
巣穴に持ち込むところだったのが、私が落ち込んでいたばかりに
そのまま、うっちゃって姿を隠しているのでしょう。』
鎌が有るならカマイタチだろう、なんて安易な発想であろう
そうかと言って、人様がわざわざ一束の萱草を手刈りし
鎌もろとも放ってゆくなんて考えにくい。
『そうそう、それなら山獺かもしれません、旧坑道に棲む
山獺も、春は繁殖期になりますから。』

☆☆☆☆☆☆☆☆☆IDESUNAKENDIMONOGATARI☆☆☆☆☆☆☆☆☆
虎落笛出土研智物語7・箱の数が

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カマイタチだの山獺(やまうそ)だの
話しは妄想で
限りなく膨らむばかりであるが
結局真相は藪の中ならぬ穴の中・・・

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0000morinof00000000000 福岡県筑豊の小高い丘の上に棲息工房「杜の舟」を生業としながら小説・児童文学などを執筆

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