杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説

三種の木守8・骨角器随想
『西欧の銀のスプーン」のようなものを』と
N教授から3Dプリンタで試作した物を手渡された時には
「N教授はデザイン学部ではなく考古学を専攻されていたのかな。」
と目を疑いたくなるような代物であった。
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「ほほう、見事な骨角器ですねえ。」と言いかけて止めたが
何処から見ても4000~5000年前の縄文人が拵えた
骨のスプーンで、関節部分なんてスコブルリアリチ~なのである。
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『ここはハートのくぼみ部分です、上から見てくださいョ。』と
言われても、風化したような質感
や古色な黄ばみに
本当にスコブルリアリチ~と感じた印象は拭えない。
骨はいけません。健やかに育みたまえと願う心に
死生観の滅びの形が見えるのは頂けません。」
そう論しながら、N教授は少々、手痛いことを言われても
寛容に受け流せる好い神経をお持ちのようだと感心したが
これを渡される前に「最近、アーティストも造形を頭で考えずに
3Dプリンタなんぞに頼るのがいて、なんだか
造形先行の
肌感のないのがありますねえ~。」なんてエラそうなことを
言った後だったから、さぞかし、この試作品は
出し難かったろうと、心の中で「ゴメンネ」と詫びながら
過去にそれに似たようなデザインのベビースプーンを
試作して、お蔵入りしたのを思い出していた。

***************SANSYNOKIMAMORI**************
お守りのような三種の木守9・揺れない
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0000morinof00000000000 福岡県筑豊の小高い丘の上に棲息工房「杜の舟」を生業としながら小説・児童文学などを執筆

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