杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説

積もらずの雪
烈風吹き荒れ
降る雪は積もることなく
灰色の空に渦巻きながら
遠い杜へ吸い込まれてゆく。
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年が明けると「新春、迎春」と言うけれど
これから本格的な冬を迎える。
駄犬の散歩がなければこんな吹雪の中を散策するのは
御免こうむりたいところだと思いながら出かける。
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『今日も、しばれますなあ。』
振りかえると、また昨日の見知らぬ人。
子供のころの遠い記憶ながら、母親から
『知らない人から声をかけられても
話しかけたり、ついて行っては駄目ですよ。』と
言われていたのを今更思い出し
心半分後ずさりしながらも足を止めた。
『雪も風も実にいいですなあ。』
雪も風も、ちっとも良くはないと思っているのに
『ですなあ。』と同意を求められても困るから
駄犬に曳かれる振りをしてその場を立ち去ったが
その人はコートの裾を風にはためかせながら
鉛色の空を眺めていた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆IDESUNAKENDIMONOGATARI☆☆☆☆☆☆☆☆☆
虎落笛出土研智物語3・風の山茶花

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0000morinof00000000000 福岡県筑豊の小高い丘の上に棲息工房「杜の舟」を生業としながら小説・児童文学などを執筆

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