杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説

横取りアケビ
天気予報では曇りの筈なのに
朝からしとしとと小雨が降る。
絵画展の搬入日だというのに
そんな心配をしながら彼岸峠を散策していたら
暢気そうに
パカリと口を開いたアケビを発見
002_201610231021309c2.jpg
三葉木通【みつばあけび】
あけびに当てられる漢字には木通の他に通草もあるが
熟すと実が開く様から「開け実」と呼んだようである。
006_20161023102140ea4.jpg

小雨に濡れた草藪をかき分け勢いよくブチリと実をもいだら
茂みから雨雫が降り注ぎ、あけびを狙っていた小鳥たちが
一斉に啼きわめきながら飛び立っていった。
「ああ、たった一個のアケビを欲するあまりに、小鳥たちの
その日生きながらえる糧を横取りしてしまった・・・。」

ずぶ濡れになりながら、その後ろめたさと
たった一個のアケビを後生大事に抱えて
工房に踵を返す杜の舟であった・・・

濡れ鼠になって工房に戻ってみると
すでに絵画展の搬入が始まっていた・・・

にほんブログ村 ハンドメイドブログ 木工へにほんブログ村 写真ブログへにほんブログ村 小説ブログ 童話・児童小説へ
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

プロフィール写真
0000morinof00000000000 福岡県筑豊の小高い丘の上に棲息工房「杜の舟」を生業としながら小説・児童文学などを執筆

カテゴリ
最新記事
リンク
来場者数