杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説

蛇足閑話・其の一
蛇足閑話
其の一・仕業
これでも良かったのだろうけれど
ふっと、それが嫌になってしまう事がある。
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来年の干支である
幾種類もの材料を使って寄木細工で蛇を作って
他の作家諸氏の手掛けそうにないものは出来たが
数か月手元に置いて客観視するうちに、作品の向こう側に
自分のケチな心情が垣間見えて来たのである。 
蛇は単純な形だから単木で作れば簡単だろうが
それじゃあ、他の作家諸氏も手掛けるだろうし
造形も単純が故に付加価値を乗せられない。
製作販売を引き受けねばならない作家であるなら
まあそこまでは甘えて譲れる心情であったが
手慣れてしまった寄木の技に、何故か安直さが
透けて見えはじめたのである。
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「毎年、干支は最低百匹。」と豪語しているから
つい効率を考えて、総て同寸の材を揃えて寄木する
後は適当に位置や方向をずらしながら取り合えば
ご覧の通りに何となく多彩な寄木に見せる事が出来よう。
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しかし、こんな小賢しい仕事振りをでは
業より仕業と呼ばれて等しいものである。
そんな安易な仕業を続けていれば、この寄木の蛇も
なんおメッセージを持たぬ、ただの作業でしかない。
自分に問うてみる『何故、やれることをやらないのだ。』
既に百匹分以上の寄木はこの春までに終えている。
今さら。と言う気持ちが先に立ち、なかなか抜け出せ
ないでいたのだがそれを切り崩してランダム寄木に
作り直す決断をしたのは、もう寄木細工には不向きな
湿度の高い梅雨の時期に入っていた。
~~~~~~~~~~DASOKUKANWA~~~~~~~~~~
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