杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説

ハノイの塔

ハノイの塔
ハノイの塔は簡単なルールに従い
一人で遊べるゲームです。
 ハノイの塔 5段    ハノイの塔 10段
ハノイの塔5段 ハノイの塔5段A 1ハノイの塔 Aハノイの塔10段

 
~・~・~ ハノイの塔のルール ~・~・~ 
 台座の上に3本の棒が固定されていてその何れかの
1本に数枚の穴の開いた円盤が重ねられています。
円盤は下に行く程、径が大きくなっています。
円盤の個数は3個以上なら何個でもかまいませんが
心地良いサイズと適度な時間を考え5段と10段の
二種類に設定しました。
この円盤を他の開いた一本の棒に移し替えるゲームです
ルールをまとめて見ましょう。
①1回に1枚の円盤だけを移動。
  ② 移動は棒から棒へ。それ以外の所には置けない。
  ③ 小さな円盤の上に大きな円盤は重ねられない。
 この条件で移動させると5段は31回で完了。
10段は1,023回で完了。
仮に1個の移動に1秒とすれば5段の31秒と10段の
約17分。この計算で行くと,もし23段重ねられた場合
次のような公式が当てはめられます。
 【2ⁿ-1】詰り2の23乗ですから
23-1=33,554,431(回/秒)となります。
1日24時間休みなしで続けても388日余り。
8時間労働なら3年以上懸かりますね。
~・~・~ ハノイの塔の起源 ~・~・~
 1883年フランスの数学者が、このゲームを考案し発売。
フランソワ・エドゥワール・アナトール・リュカ
(1842・4・4~1891・10・3)
こんな単純遊びの中にフィボナッチ数列、アルゴリズム
バリティ(奇偶性)
など数学の幾つもの法則を含んでいる。
私自身は数学に非常に弱いのですが、バリティにおいては
ゲーム展開中に成程、奇数偶数の概念が読めたと思えました。
 リュカはアナグラムと言われる言葉の綴りの順番を変えて
別の語や文を作る遊びもやっていたようで
私の知る限りでも画面が足りなくなってしまいそうです。

~・~・~ 数学遊戯とアナグラム ~・~・~
 ハノイの塔発売にあたって、リュカは総てに遊びの要素を
込めたようです。パッケージにはハノイの塔
(THETOWER OF HANOI)と記されていて、何とも
アジアンチックな挿絵までも描かれていますが
リーフレットにはブラフマーのパズル
(THE〝BRAHMA″PUZZLE)と記されています。
因みにハノイはトンキン(現ベトナム社会主義共和国)の
中心都市。ブラフマーはインドの聖職者階級の
呼び名のようです。
::::::::::
 「これはLi-sou-stian大学勤務でシャム出身の
N.claus教授によりトンキンからもたらされたゲーム」
と書かれているが、実はLi-sou-stian大学はリュカが
働いていたセントルイス大学Sainntlouisのアナグラム。
シャム出身のN.claus Desiamはアミアン出身の
リュカLucasd´Amianのアナグラム。
 これ等のことは、このゲームに話題性を持たせるための
遊びで、架空のN.claus教授による「ハノイの塔」への
信憑性も補強している。また、このゲームに更に
神秘性を醸す物語りが付け加えられていった。
インドに流れるガンジスの河畔ベレナスに
世界の中心を表すという巨大な寺院があり
そこにある青銅の台座に長さ1キュビット、太さが
蜂の身体ほどのダイヤモンドの柱が3本建てられている。
そのうちの1本には天地創造の時に神が64枚の
純金の円盤を大きい順に重ねて置いた。
これがブラフマーの塔である。
聖職者たちは神の教えに従い、そこで昼夜を通して
円盤を別の柱に移し替えている。
その総ての円盤が移し終えられた時、世界は
崩壊し終焉を迎えるというのである。
::::::::::
 この64枚の円盤を移動させるには264-1で
184,467,440,737,095,511,615(回/秒)で
約5,845億年かかることになる。
まあ確かにそれまで地球が持つかどうか。
この途方もない数字の中にも彼のアナグラムが
隠されているようでならない。
上8桁の数字18446744が彼の誕生日
1842年4月4日に最も近似しているのはこの乗数である。

~・~・~ 杜の舟のハノイの塔 ~・~・~
 その1883年当時リュカは8段の物を発表したが
杜の舟では5段と10段で製作。
     Aハノイの塔10段 
10段の一例として樹種の紹介をしてみましょう。
これらの色は統べて原色のままです。
台座はハード・メイプル、柱はウォルナット。
円盤大きい方から順にパープル・ハート、次に
リオグランデ・バリサンダー、楢、紫檀。
前列、シルバー・ハート、黒檀、櫨(芯材の部分)
欅、アフリカン・パドック、シカモア
以上12種類。他にも60種類程の樹種を使用して
同じ物を組見合せないように心がけています。
材質によって操作する時の音や質感も違います。
近郊でお時間のある方はじっくり五感で
確かめながら遊んでみてください。
::::::::::
 このハノイの塔は、子供の玩具としてだけでなく
福祉施設等でのリハビリテーションや大学での数学理論の
教材としても活用して頂いています。特異な例として
大学病院で脳の前頭葉の発達、活動状態を調べるための
道具としても使って頂いています。
蛇足ながら、ハノイの塔10段、最初は1時間半もかかって
いましたが、今では14分台で出来るようになりました。
5段なんてルールを説明し終わらないうちに完了。・・・自慢。
 これに手掛けたのは、いい大人たちに童心に帰って
遊んで欲しくて作り始めたものです。
これを考案したリュカもこの時41歳、何ともいい大人です。
私自身、何時までもわくわくうきうきを忘れない
いい大人でありたくて今日も製作中。

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この記事へのコメント
121. morinof   URL  2010/01/25 08:30 [ 編集 ]
 彼岸花さん、このハノイの塔って究極の遊び心、智的遊戯ですよね。
「ギチ、寅を智る。」の末尾にも“あそび”について書いて見ましたが
“遊”からは、メッセージを載せたパルスが送り出されているのかもしれません。
そんな“遊びのパルス”を発信できるものを作って行きたいものです。



120. morinof   URL  2010/01/25 07:30 [ 編集 ]
 れんげさん、おはようございます。
どこかの隅っこに眠っているハノイの塔を探し出して
私のうんちく話しを思い出しながら再チャレンジしてみては。
再チャレンジ後の成績も気になるところ。
119. れんげ   URL  2010/01/25 01:30 [ 編集 ]
ハノイの塔あります♪
こんな歴史があったなんて知らなかったぁ~。
どこに片付けたか忘れた。(笑)
今度探してみま~す。
118. 彼岸花 さん   URL  2010/01/23 00:07 [ 編集 ]
フィボナッチ数列や、アナグラム・・・
『ダ・ヴィンチ・コード』を思い出してしまいました。
面白いですねえ。
この温かみのある木製の、しかも森の命を閉じ込めたような美しい木肌と色のゲームに、
そのような深い数学や言葉遊びの歴史が込められているなんて。
とっても愉快愉快。しかもお洒落だなあ、と思います。
人間精神の生みだす、お洒落極まりない、すてきな遊び心。
こういうものを見せていただき、その面白い由来を伺うと、
また精神になんだか張りが出てきます。
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0000morinof00000000000 福岡県筑豊の小高い丘の上に棲息工房「杜の舟」を生業としながら小説・児童文学などを執筆

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