杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説
安国寺の梅林に鹿子ノ木(かごのき)の
風倒木があるとのことで✖太氏と山出しに。

数十年前に九州大学演習林の鹿子ノ木を手に入れて
それ以来お目に掛ったことがない材であるから
大いに期待を膨らませ、野面積みの石段を上がる。
安国寺の裏山は風化花崗岩で形成された岩山が
ごろごろとむき出していて、杉桧の植林には適さず
幸い、原生林として残ることが出来たのだろう。

多分に樹齢は二百年を超えているであろう榎の株が
花崗岩石に喰らい付くように根を張っている。
岩盤の狭い亀裂に浅く根を伸ばしながら板根を発達させた
樹々があちこちに見えて独得の奇異な景観を醸している。

愛しの鹿子ノ木ときたら、そこいらに居るのが
当たり前のような顔で、暗い樹間から空に伸びていて
これほどの群生を見たのも初めての事である。

感心したり喜びに浸ったりはそこまで。
✖太氏が直径50㎝程の推定樹齢120年余りの
鹿子ノ木の風倒木を玉切りにしている間に
今来た修験道のような山道を戻るのであるが
樟科の緻密な材で、チェーンソーから煙が上がるほど堅く
何とか持てそうな30㎏くらいにして担ぎ下ろすが
何往復かしただけで運動不足が祟ってダウン・・・
今回の運動量は30㎏余りの荷を背負って
筑豊に聳える標高901メートルの福知山を
一気に駆け上がったような大疲労困憊感である。
風倒木があるとのことで✖太氏と山出しに。

数十年前に九州大学演習林の鹿子ノ木を手に入れて
それ以来お目に掛ったことがない材であるから
大いに期待を膨らませ、野面積みの石段を上がる。

安国寺の裏山は風化花崗岩で形成された岩山が
ごろごろとむき出していて、杉桧の植林には適さず
幸い、原生林として残ることが出来たのだろう。

多分に樹齢は二百年を超えているであろう榎の株が
花崗岩石に喰らい付くように根を張っている。
岩盤の狭い亀裂に浅く根を伸ばしながら板根を発達させた
樹々があちこちに見えて独得の奇異な景観を醸している。

愛しの鹿子ノ木ときたら、そこいらに居るのが
当たり前のような顔で、暗い樹間から空に伸びていて
これほどの群生を見たのも初めての事である。

感心したり喜びに浸ったりはそこまで。
✖太氏が直径50㎝程の推定樹齢120年余りの
鹿子ノ木の風倒木を玉切りにしている間に
今来た修験道のような山道を戻るのであるが

樟科の緻密な材で、チェーンソーから煙が上がるほど堅く
何とか持てそうな30㎏くらいにして担ぎ下ろすが
何往復かしただけで運動不足が祟ってダウン・・・
今回の運動量は30㎏余りの荷を背負って
筑豊に聳える標高901メートルの福知山を
一気に駆け上がったような大疲労困憊感である。