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杜の舟型録帳/木工芸・童話・小説

宜なるかな
まだまだまだグラムハウスの渦の中にある。
そんな中、ぷらぷらと膨れたビニール袋片手に
暢気そうな顔をした蒼林窯氏が現れ
『郁子を収穫しましたので御裾分けです。』

この秋は何だか忙しくって
アケビもムベも収穫し合えず
鳥の突っいて落としたのばかりを
横取りして喰っていた。
喰うに困っているわけではないのだが
これを口にせずして秋は越せぬ
一生の中で迎える秋なんて数十回しか
無いのだから、これを外すわけにはいかぬから
季節の戴き物は特に有難いことである。
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『うるうるに熟れているから美味しいですよ。』と
鼻先に差し出されたけれども
グラムハウスに憑りつかれていたから
折角の行為に御礼を云うより
「それ処ぢゃあないんだ。」と言葉を投げる。
口から出た言葉を拾って、それ処ってどれ処?と
「それ処ぢゃあないんだ。」の「それ」を反芻してみる。
相手も「それ」を知っていなければ成り立たない会話で
「それ」が今の状況であることが分かっていれば
「むべなるかな、宜なるかな。」と納まるわけだが
『ははは・・・。』と軽くいなされてしまった。
貰った郁子は明朝の散策の道すがらに
種を蒔き散らしながら歩くのが楽しみだ。
この種子だらけの食い物はストレス解消に良い
種子にねっとり纏わり着いた僅かな果肉ときたら
アケビなら京美人の如く和三盆の上品さであるが
この郁子は田舎娘の様な三温糖の甘やかさである。
どちらが好きか。と問われるならば、どちらも好きだ。
この果肉をツルツルになるまで舌先で剥ぎ取り
この行為中何も考えて居ず、禅の心か無我夢中で
剥ぎ取られた種子は鬱積したストレスを吐き出すが如く
散策道の路肩や土手に向け、
勢い吹き飛ばす。
食べ終わった頃には達成感に満ち溢れ
実に
爽快で陽気な気分になれるのである。
「・・・君も郁子を喰ってみないか。」

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心バカリノ・・・
「心許りでは御座いますが・・」と
うっかり一言添えたばかりに
心だけと言う訳にもいかなくなることがある。
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だから手抜きで心許りのカードを贈る
happybirthday!!!!!
これでは心なんて空っぽの
口先許りのプレゼントである・・・

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青二才
葡萄の赤ちゃんも、だんだん成長して
好い青年になって来た
けれども
まだまだ青二才
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話しは横滑りしてしまうが
この「才(さい)」は
尺貫法船の積み荷や
石材などの体積を量る
単位である。
1尺×1尺×1尺で約0.0278㎥
「才」の10倍が「石(こく)」で
1石は兵員ひとりが1年に食べる米の量とされて
軍事動員力を示す石高制の基礎単位で
「才」の重量換算では約8kgを表すから
80kgで米俵2俵分程であろうか。
また貴重木材などの材積などの換算に使用され
貯木場では1980年代のころまで
「石」単価で取引されていた記憶がある。

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三等歌・其の二十七
三等歌・其の二十七
ぎぼうしゅ
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梅雨狭間 擬宝珠星の 笑み零れ
【つゆはざま いぼうしゅぼしの えみこぼれ】

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擬宝珠【ぎぼうしゅ】

擬宝珠(ぎぼうしゅ)が鈍って
ギボウシ、ギボシ
などと呼ばれるが
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儀星なる漢字があてられていたこともあり
なるほど花の形を星に見立てたのかと
当たらずとも遠からぬ名に笑みがこぼれる。
・・・・・・評薄の俳人 三等歌・・・・・・
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其の一へ評薄の俳人・三等歌▸其の二十八へ
クチナシ
梔子【くちなし】
梔子をクチナシだと言われれば
確かにそうだったと認識は出来るのだけれど
いざ書いてみろと押されても全く思い浮かばない。
そもそも梔子の「梔」自体、それ以外に
用いられることがないのである。
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木偏の文字は随分多く「木」と「巵」に分けてみると
巵は「シ・さかずき」とあり「卮」も同義語である。
サカズキは一般に「盃」と表記され
黒田節の皿のような形の大杯をイメージするが
それを花の形に見立てるは無理がある。
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職業柄か木偏の文字には特に興味をそそり
気になって仕方がないので「巵・卮」を調べてみた。
なるほど、日本の盃とは違い、細長い筒状で
四升ほど入る大型の器で取っ手のついたものらしい。
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それでも、その形状を何に写し見るかは判然とせず
しばし深堀りを進めていくうちに
小口双耳尖底瓶【こぐちそうじせんていびん】に辿り着く
なるほど、クチナシの実によく似た形状をしている。

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「腑に落ちる。」とは誠にこのことであろう
すとんと胸のつかえが下りたような気分で仕事ができる。

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